|
最近読んだ眼科の本
新刊医学書を読んでの感想です。
2004
紹介してあるのは現在52册。
*Clinical practice in ophthalmology
写真の質や印刷ムラが気になりました。発行所、執筆者ともにIndia。書籍名の一番あとに
in Indiaあるいはof India が付けば、納得いく本です。初めてみるEpidemic dropsy glaucoma。
半頁を割いて記載してあります。Mexican poppy(Argemone mexicana)がよくカラシの木の中で
混ざって育っている。純度の低いカラシ油に混在したこの成分の副作用に下肢の浮腫圧痛、軽度の発熱、
消化器症状や緑内障があるとか。
*Atlas of neuro-ophthalmology
写真の質は非常に高い。optic nerve sheath hemorrhage の CT 画像は珍しい。
慢性萎縮性乳頭浮腫の形態は champagne-cork appearance 、うまい表現。篩骨洞のアスペルギルス
感染症から不幸な転機をとった剖検のマクロ写真にはびっくり。でもdedication のto my female
dominant society には苦笑。また preface のNeuro-ophthalmology is like
extraocular motility,
you get it or you do not. If you do not get it and do not understand
the big picture,
you should not be practicing this subspecialty.と手厳しい。さすが Spoor
名誉教授は含蓄深い。
*Clinical ophthalmology A synopsis
学会場の書店で山積されている白地のナイロン製の表紙が目を惹きます。この本はベストセラーの
Clinical ophthalmology のサマリーだけではありませんと裏表紙には但し書き。Argon laser での
睫毛乱生の処置は以前数例施行したけどうまくいきませんでした・・・/poliosisの成因は役に立つかも/
Capillary hemangiomaに対してinterferon α-2bの皮下注射/涙小管炎の時に圧出される涙石をsulphur
(硫黄の)と、うまい表現/濾過手術に使用する代謝拮抗剤の選択肢にTGF-βがあるのですね/
アカントアメーバの治療は内服と治療的角膜移植/LIに関してはArgon Laser の記載はない/
PG製剤でXalatan,Travatan,LumiganとともにRescula が記載されているのは日本人としては嬉しい次第/
地図状脈絡膜症:治療はtriple、ステロイド、アザチオプリンにシクロスポリンですか?/
classic migraineのvisual auraが正中線を越えている。これはおかしいと他書を調べると、その可能性はあるとのこと。
*Contact lens complications (second edition)
とにかく写真が豊富。Epithelial wrinkling のメカニズムに1 sectionが割いてあります。
FluoとR-Bが角膜上皮の何を染めているかの記載。Limbus には1 part が与えられ、limbal redness、
vasculized keratitis、 superior limbic keratoconjunctivitis の3
sectionから成っています。
mucin ballは新しいボキャブラリーになりました。角膜内皮の大小不同、Acta Ophthalmol?で初出の時は
polymegethism だったと記憶しています。最近はpolymegathismが頻出。本書ではきちんとpolymegethism。
書籍名よりも眼表面疾患の本といった方が適切かも知れません。お薦めです。CD-ROM付。
注意:同名で別の本があります。
*眼科診療ガイド 診療プラクティスシリーズの続編。今までにも同じようなのがあったような・・・
「以前は結膜下出血とよんだが、今は結膜出血という」そうです。まだコンセンサスは得ていないと思います。
瞼裂斑に伴うデレンに対して、リンデロン点眼は強すぎない?目次の視神経炎、視神経症の分類をみていると、
なんだか混乱してきます。「冬に再燃しやすいベーチェット病は抜歯などの歯科治療に伴っても起こりやすく、
春、夏などの気候の温和な時期に歯科治療を行うのが望ましい。」なるほどマチガイナイが、春までは待てません。
片頭痛の治療にはイミグランも記載されています。\29,400 ならhard cover にしてほしい。
*新糖尿病眼科学一日一課 やはり未だに糖尿病の病期分類は決定的なものはないというのが実感です。
初版に比べるとカラー写真が増えた。CSME(clinical significant macular edema)なる語彙が登場。
あまり汎用はされていない RTA(retinal thickness analyzer)も記載。6つのside memo
は読み応えがありました。
*眼科ベーシックポイント(改訂第4版) 副題は「専門医認定試験のための力の505題」。
受験予定者なら思わず手が出る本でしょう。「初版から必携の書として認知され」と監修者の弁。
執筆者総勢 79名。答えは逆さまに記載があり親切。解説も小さめの字で詳細。基礎、生理、解剖は
今も昔も苦手なようで・・・受験する方は毎年約500人。どの位売れるのだろう?
*早わかり眼光学 眼光学を基礎からしっかり学びたい方に最適。コメディカル向き。
波面収差と補償光学の全文:光は波の伝播によって媒体中を伝わるのであるが、現実の媒質は完全に均一
ではないので、実際に光学系を通過した波の先頭(現実の波面)と、理想的な媒質を通過した波の先頭
(理想波面)との間にずれが生じる。このずれを波面収差という。補償光学の考え方は、参照波面
(理想的な波面)と現実の波面の差を求めて、それを理想的媒質から差し引けば、その残りが現実の媒質と
いうことになる。補償光学を提唱したH.W.Babcock(1953)が屈折度の概念を知っていたかどうかは
わからないが、その概念は屈折度によく似ている。
*屈折異常とその矯正(改訂第4版) 偏光レンズ:自動車のフロントガラスが、偏光レンズと直交した吸収軸を
持っているときは見えにくくなるので注意を要する。後部ぶどう腫の型別分類は記載する時には便利かな。
分数視力、小数視力、logMAR視力の換算表は役立ちます。コマ収差、色収差の項目はジワーっと読みました。
波面センサーでフーリエ展開(本書には記載なし)、眼光学には数学が必要です。眼科専門医試験問題24頁、
視能訓練士国家試験問題23頁の付録が巻末にあります。
*眼科当直医・救急ガイド 急性前部ぶどう膜炎に対する後部テノン嚢下注射の挿入写真では針先が確認できず、
少し怖い感じです。高度近視の患者には要注意です。CRAO の眼球マッサージは@1分間に約100回程度、
両手の人指し指で眼瞼上から交互に圧迫し、5分間続けるA約15秒圧迫し、急に除圧し、これを10回程繰り返す
B三面鏡あるいは倒像接触CLで散瞳下で眼底を見ながら、数分圧迫、除圧を繰り返す3法があると記載。
@は眼圧下降の効果しかなさそうですが・・。パーマ液は蛋白変性の作用があるため、重症の充血と激痛があり、
角膜混濁を残すことがある。結膜裂傷は縫合するか、しないか、長さ5mmが境。前頭部を打撲して両側性に
眼部周囲に出血斑(panda's eye)があれば、前頭蓋底骨折の間接的証拠となる。Junction scotomaは連合では
なく結合暗点というのが主流らしい。
*どうとる?どう読む?ERG 「ERG・EOGの臨床」渡辺郁緒、三宅養三共著(医学書院 1984)以来の眼科電気生理
の単行本。やはり多局所ERGはepoch-makingな機器ですね。各種ERG記録装置の金額まで記載。第1章の「視機能に
まつわるサイエンス」では倒立網膜の箇所を興味深く読みました。第5章の「どう読む」では24の疾患群が臨床所見と
ERGを絡ませて解説してあります。大学医局に在籍していた頃なら、ほしい1冊です。
*コンタクトレンズ Ad Libitum(改訂第2版) 初版第1刷は1996.7.1。この8年で眼科学もCLもかなりの変貌を
みせました。18のQ&Aも28と増加。執筆者も6人から11人に強化。ディスポーサブルCLの記載が増え、SCLの破損の
2 パターン、オルソケラトロジーやConfoScan の話もあります。定期検査が3か月なのか、6か月なのか、
しっかりしたevidence があればユーザーへの説明にも助かるのですが・・・「定期検査へのコンプライアンスを
向上させるために、新しいレンズの情報を提供したり、定期来院をほめたりなどのアドバイスをすることは有効です。」
確かに大切なことです。角膜内皮観察の鏡面法は、原理を図示しないと難しいかと思われました。本書は通読すべき良書です。
*NEW MOOK 眼科 No.7 眼循環 201頁中、113頁は「種々の眼循環測定法」で、久々に書評しにくい本です。
眼循環の研究に携わっている先生には必須の本。一般臨床医は解剖、生理や疾患と眼循環の項目に目が行きます。
カルテオロールがin vivoでは血流増加作用をもつという報告もあるが、もしそれが正しいとすれば、この薬剤の血流に
対する作用は血管平滑筋ではなく、中枢などを介した間接的な作用と考えられるとのこと。脈絡膜毛細管板の血流の方向は
従来の反対が正しいのではというのが岸の仮説。
*眼科クイックリファランス 改訂第2版 1997年1月初版では33だった一口メモは44に増えた。
PAE、AQCmax、ACV耐性株、多治見スタディ、トリアムシノロンPPV、ステロイド薬眼内インプラント療法、
シクロスポリン点眼液の作成法、準静的アコドモメーター、Chemical vitrectomy、オキュバイト、
眼内気体注入後の麻酔事故、スパゲティかマカロノか、Viscoadaptive粘弾性物質、マイラゲル、瞳孔不同、
点眼試験が新規に加わった。涙点プラグは3種の長所・短所が記載してあります。 Oct
1
*Primary care note 頭痛」、作田学著、日本医事新報社、2004.3.31.
頭痛の本は山ほどあるが、この本は面白く読破できます。ただし今まで
clear cut に区別できていた機能性頭痛が少し混乱してきます。
アイスクリーム頭痛のメカニズムの記載をみたのは初めてでした。 July 1
*緑内障、北沢克明監修、医学書院、2004.1.20、初版.
494頁のハードカバー。ロイヤルパープルのカバーは彼の名著 Duke-Elder 全書
(2004 の手術学会で中古全巻が35万で販売されていましたね。)を彷佛とさせる。
背文字は50ポイント位の大きさで「緑内障」。堂々とした風格。編集は白土城照、
新家真、山本哲也と錚々たる大家の御仁。引用文献総数4004(2003年もカバー)。
雑誌「眼科」の各年度の緑内障の展望を意識した内容。実地医家向けの本で現時点では
本邦でNo.1 の緑内障の本でしょう。EBMに基づく医療が声高に云われる昨今、具体的な
数字の表示が多いのは心強い。もはや歴史的な Octopus 201や Scheie op の手術まで
取り上げてあります。最新の OCT,FDT matrix,GDx accessやプリンゾラミドまで記載は
及ぶ。点眼液添加剤の 0.02% 塩化ベンザルコニウムは角膜透過性を18倍にして薬剤移行を
良好にしているという情報も。症例報告の準備でも最初に読むべき本でしょう。 Feb 8
*Clinical guide to glaucoma management,EJ Higginbotham and DA
Lee,
Butterworth Heinemaqnn,2004. Feb 8
*眼科セカンドオピニオン よくわかる眼の話、細谷比左志著、銀海舎、
2003.10.27.
眼科患者と家族が対象だが、著者も「はじめに」で述べているが医療従事者にも
最適なテキストになります。多数のカラー写真が呈示されており、\3800は
お買得。CRVO には RON の記載もあります。 Jan 3
2003
*糖尿病網膜症/専門医によるベストアドバイス、山下英俊他編、診断と治療社、
2003.6.1 第1版第1刷.
重症度分類の記載は豊富。糖尿病眼手帳にも話は及んでいる。一読の価値あり。
10/1
*Genetics for Ophthalmology、Graeme CM Black、Remedica、2002.
遺伝性眼疾患をMIM,clinical future,age of onset,chromosomal location,
mutation spectrum,effect og mutation,diagnosis の順でコンパクトに
まとめてあります。MIM:Mendelian inheritance in man
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/omim/. 8/3
*医師のための紹介状・返信の正しい書き方、加我君孝監修、2002.3.20 改訂第2版.
侍史や机下は脇付という。先輩から先生の後に付けるように習ってきましたよね。
しかも御丁寧に御までつけてましたね。依頼状などにはこの脇付は不要。
特定の先生でない場合は「御担当先生」程度が適当。通読する価値はあります。8/1
*眼に効く眼の話、安達恵美子著、小学館、2003.3.20 第1刷.
いくつかペンネームをお持ちの清水弘一現帝京大学客員教授の文章は読めば、
その蘊蓄深い内容から氏の作だと推測できます。眼臨のフォトコンテは誰の作か
私は存じ上げなかった。なるほど的な内容で、いつも楽しみに読んでいました。
ずっと眼臨は購読していますが、もう忘れた箇所もあり、また読み直しています。
ケペル先生(わかります?)になれるかな? 5/11
*小児眼科・診療の最前線、山本節監修、金原出版、2003.4.20、第1版、1刷.
分担執筆にありがちな用語の不統一はあるものの、執筆当時に最新の知識のもとに
書かれている。2002の文献もありました。一般眼科医を意識して、わかりやすい内容。
興味深い症例の呈示もあり、外来の空き時間に読んでいます。 5/4
*ここまで「痛み」はとれる -ペインクリニックの最新医学-
田中清高著、講談社+α新書、2003.4.20 第1刷.
癌研の麻酔科医長、マスター・オブ・ワイン研究会会長の肩書きを持つ筆者。
頭痛の患者さんに提供する知識はこの程度かの基準にしたらいいかな。
chinese restaurant syndrome なんて懐かしいですね。三叉神経痛のエファプス
伝達はこれは常識なんですかね? 一読の価値はある本です。 5/4
*Color atlas & synopsis of clinical ophthalmology ,Wills
Eye Hospital
CORNEA、 McGraw-Hill ,2003.
気付いた点、気にかかった点を列記しました。Avellino がgranular,lattice deg.の
後に記載されている。
虹彩面上に進展した epithelial downgrowth に対して、境を明瞭化するために
argon laser 施行していた。。化学熱傷にpalisades of Vogt の記載はなかった。
SLK に対するcauterization の写真はamazing。
Cystinosis の混濁の中の線状の透明帯は何を意味するんだろうか?
SCL に対する酵素処理は enzyme deproteinization、動詞としてはenzyme SCL。
電気性眼炎は ark welder's flash。 3/21
*角膜クリニック 第2版、真鍋禮三他監修、医学書院、2003.1.15 第1刷.
13年振りの改訂。頁数は 245から358 と46% 増。この13年で遺伝子診断、
LASIK、羊膜移植、波面センサーなど新しいことが数々加わりました。
Anterior stromal puncture の実際の手技は原著よりも詳しく載っています。
浅草での角膜学会で用語的に確固たるものになったSPKが PEK
(punctate epithelial keratopathy )と PEE(punctate epithelial
erosion )に大別されているのは初めて読みました。 3/1
*図説よくわかる緑内障検査法、三嶋弘他、メディカルレビュー社、2003.1.31.
眼圧測定の歴史から眼循環の測定機器までと幅広い。今でも実施している
tonography の記載があったのは嬉しかった。A4ソフトカバー。 2/1
*スポーツビジョン(第2版)、真下一策編、NAP、2002.12.16、第1刷.
スポーツドクターという言葉は聞くが眼科医とは無関係と考えていた。目から鱗の一冊。
第4章の競技別の「ビジュアルトレーニングの実際」は現場の指導者に読んで貰いたい。
卓球の天井サーブの際に視線の移動が初心者と熟練者で異なるのも興味深かった。 2/1
2002
*Confocal microscopy of the
cornea,L Mastropasqua and M Nubile. Slack,2002.
中部眼科学会の折、見つけました。もちろん Confocal を持っているわけではありませんが、
角膜に興味のある者としては思わず手が出ました。ビデオで capture して subtraction などすれば
角膜神経の3D 表示も可能ですよね。 12/26
*眼科ケア、メディカ出版、月刊.
創刊されて5年になる。2年前よりざっとみてスタッフに渡し、当院と異なるところは
指摘してきました。暇な時に読んでいるようです。 12/26
*ウィルズ・アイ・ホスピタル 眼科診療のための診断治療マニュアル、大阪大学眼科翻訳研究会、
MEDICAL VIEW、2002.10.10.
原著(3版、1999)もあまりかわらない値段で出ていますが、今回は訳本を買ってしまいました。
付録13にはインターネット上の眼科情報源一覧があります。えらい詳しく記載のあるところもあれば
あっさり書いてある箇所もあります。暇な時に通読するのに良いでしょう。4版は原著にしようっと。
翻訳者は計19人。印税は医局に寄付みたいになるんでしょうね(よけいなお世話でした。) 12/26
*角膜トポグラファーと波面センサー、前田直之、大鹿哲郎、不二門尚編集、MEDICAL VIEW,
2002.10.10
TMS2 は現在は不正乱視、円錐角膜、HCL による corneal warpage、白内障手術前後などで使っています。
機能は沢山あっても、最終的には絶対スケールの axial が一般的ですね。波面収差、フーリエ解析、補償光学、
最近では wavefront- guided LASIK と supervision を目指して日進月歩の眼光学ですね。入門書としても
今迄の整理としても良書です。 11/17
*Manual of ocular diagnosis and therapy,5th ed.D.Pavan-Langston
ed.
Lippincott Williams & Wilkins,2002.
初版が1980 で研修医になった年に購入し、以来なぜかずっと版が変わる毎に購入してきました。
時間があいている時に拾い読みしていました。1st と4th はスパイラル版で持っています。
カルテへの英語の表現法の参考にもなるでしょう。今回からカラーの口絵が付きました。 11/4
*斜視と眼球運動異常、丸尾敏夫、久保田伸枝共著、文光堂、 2002.10.26. 第2刷。
帝京大学でのお二人の仕事の集大成。研修医、一般開業医にとっても難解な表現はなく、
明日からでも役に立つ内容。EBM を意識しています。401頁あるものの soft cover。 11/4
*Imaging of orbital and visual pathway pathology,W.S.Muller-Forell
(Ed.)Springer,2002.
Pathology の名が付いていますが、顕微鏡写真は数枚。ほとんどはMRI と CT の画像です。
眼科画像診断に興味のある方には魅力的な本です。文献は2001までが網羅されています。
別の話ですが、最近 Multiditector-row CTの画像をみて感動しました。 7/28
*レーシックの啓蒙本 ここ半年で4〜5册が出版されました。
もちろん一般の方が対象なのですが、専門書にはない、ためになる箇所もあります。
また反対に、ある1冊の内容にはビックリもしました。 7/28
*ドライアイ診療 PPP、ドライアイ研究会編集、メディカルビュー社、2002.5.1、\12000.
ドライアイのすべてといった内容です。Corneal mucous plaque が新しく私の語彙に入りました。
斑状のSPKに軽いステロイド点眼を併用する話は結膜弛緩症の項目にあります。 5/12
*Fitting guide for rigid and soft contact lenses ,4 edition,
Harold A.Stein et al.
Mosby,2002.
糖尿病眼学会の折に1冊のみ展示してありましたが、I 書店に気遣いメモって帰りました。
4版にもなっている本ですから、そこそこ売れているのでしょう。Mosby の本は読みやすいと
何か変なバイアスがあるのかもしれませんが、本書も実践的な良書です。
角膜神経の走行の3D シェーマもきちんと Pain 14:105,1981からの引用であることが記載されています。
Pilotを目指すある青年は Orthokeratology で裸眼視力検査をパスしたとか、キング夫人やアーサー
アッシュはCL をしないで眼鏡装用で好成績をあげたなどちょっとした話も豊富。暇な時に斜め読みして
います。角膜疾患の一部のシェーマはいただけなかったものの推薦できる本です。
3/20

今年の手術学会は広島。ホテルの近くに地下街ができていたが、規模は大きくはない。
学会場での新刊書のチェックは初日。購入あるいは近くの専門書店に注文したのを下記。
*Ophthalmology review Thieme, Survey of Ophthalmology にもある問題形式の
症例検討で、頭の体操には良いでしょう。
*Ophthalmology secrets 2nd ed.,JF.Vander & JA. Gault ,Hanley
& Belfus ,2002.
帯には外来でも手術室でも口頭試問に・・と。Q&A形式で統一されており、回答は明解で
無駄な記載なし。First edition に対して much positive feedback があったと序文に。
基礎、臨床の知識の整理には良いでしょう。口頭試問のつもりで答えてみるのも1法。
本邦ではほぼ統一されている epithelial ingrowth が本書では epithelialization
of flap-bed interface とちょっと長いがわかりやすい?
この secrets series は他科のも面白く、放射線科版は「画像診断シークレット」として
翻訳されている。Q:脂肪抑制とは何か? A:ダイエットプログラムとはまったく関係が
ない・・・・とおふざけもあるが、よくまとめてある。
*頭蓋骨腫瘍と眼窩内腫瘍を究める、永井書店
本文の70%が眼窩内腫瘍に当られている。内容は脳神経外科関連眼科学が適切か。
眼窩専門眼科医からは少し意見したくなる記載もありそうだが、よくまとまっている。
*ウエブサイト厳選 2500、羊土社
「医学・生物学研究のためのデーターベース、ホームページ探しの決定版」
全掲載 URL リンク集を CD-ROM に収録。副題が内容を示しています。
サーチエンジンでなじみのない専門外領域の資料を探すには大変。
そんな時に手元にあると便利です。
*Q&A で答える眼科日常診療A-Z、江口眼科病院、メディカルビュー
その後、I 書店が見計らいで置いていった本で購入したのが
* Do not で学ぶ 眼科看護でしてはいけないこと、メディカ出版
最近は院内勉強会からも遠ざかっています。受付での対応や検査補助での注意点は
沢山あります。再度 do not あるいは must not を喚起する意味で、スタッフに
渡して読ませています。
*角膜移植ガイダンス、坪田一男他編著、南江堂
開業医にも役立つ記載が多い。自己血清点眼についても詳細な記載があります。
2001
LASIK の普及に伴い、関連学会は満席。2000年の臨眼も中途からルームに
行ってみると立ち見状態で、他の会場へ回った。現時点 Exima を導入する
予定は皆無だが、一通りの知識は必要。個々の文献をコピーするのも大変でしょう。
さしあたっては下記の2冊を通読しておけば大丈夫かな。適応の有無の概要は把握できます。
【LASIK の実際ーその最先端技術のノウハウ】坪田一男編集。診断と治療社、¥9000。
2000/12/10 初版。合併症の上皮迷入が深さこそ違うものの dot-map -fingerprint
dystrophy に類似していたのは興味深かった。一部記述の重複があるのも復習と記憶には最適。
点状表層角膜炎に統一してあったが・・・
【LASIK】ビッセン宮島弘子著、メディカルトリビューン、¥17143。2000/6/8 初版。
メルトモの間でも好評の書。気になるのが2冊の価格差、ほぼ同じ厚さなのですが・・・
【Recent developments in Graves' ophthalmopathy】Kluwer
Academic Publishers,
2000. 甲状腺に関連する眼疾患は Thyroid associated ophthalmopathy;TAO、
Thyroid ophthalmopathy、Dysthoroid ophthalmopathy、Thyroid orbitopathy
など
用語の統一ができていません。本邦では甲状腺眼症が一般的になっているようですが、グループ
ディスカッションではバセドウ眼症です。さて本書はバセドウ眼症の up to date と言うべき
monograph で文献は1998までをカバーしています。一冊通読しておけば、学会に出ても、
大体のところは理解できるかと思います。黒地に赤字のハードカバー。甲状腺眼症に関しては
あたらしい眼科のVol.13 No.12,1996 に総説があり、ほぼ全分野がcover されています。
【今日の眼疾患治療指針】田野保雄、樋田哲夫編集、医学書院、¥18000。2000/11/1 初版。
今まで全科本の一部に記載されていたものが眼科単独で編集され、ポケット版のみが発行。
しばらくは改訂されないでしょうから買っておきましょう。詳しく勉強するには不十分ですが、
ちょっと調べるのには最適で、外来で暇な時にパラパラみても良いでしょう。多くの知識を
いかにコンパクトに削って削って記述するかがむずかしい作業ですね。検査総論も役立ちます。
経費を抑える目的で写真などの掲載は極力控えようとした意図もみられる。
【ドライアイクリニック】坪田一男監修、医学書院、¥8000。2000/11/1 初版。
Vasculalized limbal keratitis 、タピオカサインが私の語彙に加わりました。
CL装用による輪部の角膜実質の菲薄化との記載がありますが、これもdellen でいいんですよね。
ドライアイの現時点での総括と言った本です。サイトカインの話も少ないのもいいですね。
【Principles and pracice of ophthalmology 2nd ed.】
Daniel M.Albertet al.ed. WB Saunders , $950.
Howard H.Tessler : Surv Ophthalmol 45(3) 259,2001.で書評のみを拝見。
6分册で総頁5583 の書評なんてできるのだろうか?と興味深く読みました。
ざっとみて magnificent encyclopedic work, all-stars,high level,
top quality,wonderful と持ち上げ、内容に関しては専門分野?に少し触れ、重複や挿し絵の
不備を指摘する。そんな感じでしょうか?KS氏がどんな書評を銀界でされるか楽しみですね。
1st ed.は持っていますが、今回は・・・。
RETINA edited by SJ Ryan 3rd ed. \78750 も出ましたしね。
この本のKS氏の書評は千寿の1010(銀海 2001. 夏号)の掲載されていました。
【英和メディカル用語辞典】山田政美・田中芳文著、講談社、 \3500、 2000/11/10.
面白い本です。英和メディカルスラング辞典と言った方が正確なようです。
red-eye : 歯科医俗語、動詞、歯の神経にドリルを当てること。白い歯を削っている時に
誤って赤色の神経に当ててしまうと、ドリルの先から赤い目が飛び出したように見える
ところから。Family ganging : 家族ひとからげの不正診療、患者の家族を必要もないのに
診察してひとからげの保険料を請求する不正の手口。 以上のようにふざけたのもあれば
same-day surgery :日帰り手術 と役に立つのもある。
辞典というより読み物。ただし両者とも医学・歯学の専門家ではないため
誤訳も多いと思います。そもそも神経って赤くはない。
【Neoro-Ophthalmology diagnosis and managenment】GT Liu et al.
WB Saunders,\18120、2001. 著者諸氏を存知上げないが、前文などを読むと、
新進気鋭の印象。基礎的知識を得るには打って付けの本だろう。
もちろん Bible は Walsh and Hoyt でしょうが・・・
【眼科治療薬ハンドブック】澤充編著、中外医学書、\4800。
【冷や汗英会話】中島伸著、羊土社、\2000、2001/9/25. 眼科の本ではありませんが、
脳外科医がアメリカ留学した際に最初聞き取れなかった言葉を関西人らしく解説し、
しかも知らず知らずの内に知識となる良書と推薦しておきましょう。 a kind of は
結構多用され、アカインドオブとは聞こえずカイナになるそうな。
100page 程であっという間に読破できます。留学する友にプレゼントしてもよさそう。
ホーム
|