こだわりの機器 Specular microscope

【内皮の観察】
 *細隙灯顕微鏡  specular microscope (以下 SP)を使用しなくてもうまく
鏡面反射を利用すれば、細隙灯顕微鏡で角膜内皮の観察は可能です。ただし高倍率で
しかも内皮細胞が拡大している場合や、guttata がある場合に限られるでしょう。

 *接触型 SP  出会いは入局して2〜3年の頃(1982?)。甲南キーラー社製の
初期のモデル Pocklington の冠名がつく接触型SPが導入されました。上部に側視鏡が
オプションで付いていました。対物レンズが複数あったかどうかは記憶にありませんが、
中等度の拡大で撮影していました。角膜内皮の講習会で自治医大に行った頃が懐かしい。
当時は大学周囲には食堂も見当たりませんでした。あの時に留学から帰国間もない
木下先生(当時阪大)を存じ上げるに至りました。
 現在は当院では中古の甲南キーラー社製の CSP-580 を開院時に購入し、特定の症例で
検査しています。

【接触型 SP の撮影要領】 
 撮影前にコーンレンズ(対物レンズ)の先端をアルコール綿で十分に清拭・乾燥させた後に
キムワイプ(研究室用ティッシュ)で軽く磨く。観察系より覗いてレンズ表面にデブリが付着
していないか確認するのが最も重要。続いて被験者にベノキシールを点眼、開瞼器をかけて、
顎台にのせてもらう。僚眼で固視灯をみてもらう。スコピゾールを対物レンズに1滴たらすが、
この時に空気泡が混在していないかどうかを観察系にて再度確認。角膜にレンズ先端を
軽く当ててからジョイスティックの電動スイッチにてフォーカシング。
予めフォーカスを500マイクロm辺りに合わせて置くと、mosaic pattern がすぐに見えてくる。
後でパノラマ写真を合成するためには、posterior corneal rings を目安に撮影範囲を
移動していく。鏡面反射が強すぎる場合は全開のスリットをやや狭くする。かなり狭くして
(全視野の 1/5)上部のやや暗い部位にシルエット状に映る角膜裏面や後面沈着物の観察を
する方法もある。
 参考:レリーフモードによる角膜後面沈着物の観察、眼臨 85 : 22-26 , 1991。
使用フィルムは FUJI film NEOPAN 400 PRESTO。SP のフラッシュはL/M/H の L。

 *Endolens  2社から発売された(Haag-Streit 、トーメー)。
3面鏡の要領でレンズの凹面にスコピゾールを付けて角膜に接触させて
細隙灯顕微鏡で角膜内皮を観察・撮影する。本邦では14〜15年前に
2〜3の報告があるものの、購入された機関は極わずかだったようだ。
写真は Haag-Streit 製。

 
*非接触型SP 非接触型が導入され、 まず Topcon SP 1000をデモして貰い、
その後 noncon ROBO SP8000 をデモ後に購入。自動で撮影可能、非接触が販売促進に
繋がったようですね*。以後さらに進化して角膜内皮の細胞解析が自動になり、当初より
測定はしていた内皮厚も表示するに至った。白内障やレーザー虹彩切開術の前後、
ぶどう膜炎、角膜ジストロフィ、コンタクトレンズ長期装用者などで撮影しています。
センター法による測定では細胞密度、細胞面積の精度は高いが、六角形細胞%の精度は落ちます。
非接触式SPで多症例を検討して統計的処理した結果は少し信用できない印象ですね。どの位の
細胞数を入力したかにもかなり左右されます。細胞の多形性(大小不同)は欧米の文献、当初は
polymegethism でしたが、最近は polymegathism が多くなっていますね。

*非接触型の眼圧計に関して(主題とは離れますが)
非接触型とは言うものの、air puff が角膜に吹き付けられた時に、涙液は周囲に飛散している。
短いシャッター時間での撮影写真をみたことがあります。よって接触型に比較して感染症(EKC など)に
良いという訳でもなさそう。2003年のあたらしい眼科で永田眼科病院では非接触型の眼圧計はなく、
ほとんどを圧平で測定しているとの記載がありました。           
Sep 1,2003



Q:SMレンズを付けて非接触型SPで撮影すると上皮が撮影できるでしょうか?

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